「絵里さん…っ私…」
「ん…なぁに?」
大きく息を吸い込む。
「絶対に…絶対に頑張ります…!!」
こぼれ落ちた涙をグイッと拭った。
「絶対に頑張って…橘さんを笑顔にしてみせます!!」
ニカッと笑って見せると
絵里さんも柔らかく笑ってくれた。
「ありがとう莉緒ちゃん。頼んだわよ。」
「はいっ!!」
そう言うと私たちは溶けかけのアイスを頬張った。
私はもう一度写真を見る。
例え…例え橘さんが美咲さんを忘れてなくても
…きっと消えることはないけど
このもどかしい距離が埋まるまで
本気で頑張るんだ。
橘さんが
私をホントに見てくれるまで…