「ため息なんかついてどうしたの?」
「えっ!あぁ…悩める年頃なのよ。」
「なんだそれ?」
優真がくすっと笑った。
この笑顔好きだな……
いつもそう思う。
…でも今一番見たい笑顔は
きっと違う。
私が見たいのは……
「なぁ…この前の考えてくれた?」
「この前の…?」
「うん。俺の気持ちに対する答え。」
そうだ…私,まだちゃんと優真に伝えてない。
「えと…やっぱり私…優真とはもう……っ」
言葉に詰まる。
色んな感情が溢れて,上手く話せないよ。
「もう……?」
優真が私を見つめた。
栗色の髪が光に当たってキラキラと光る。
「付き合えない…。ごめんね…。」
私は優真の目を見て答えた。
視界が揺れるのがわかる。
「そか……。」
優真は私から視線を反らした。