恐怖にかられ、俺は目をさました。

「なんだこれは。」

手と足が縛られ、箱のようなものに詰められていた。

自由に動く幅はない。

棺桶のようだった。

たくさんの花に囲まれている俺は、何がなんだかわからず助けを求め叫んだ。

もちろん誰からも返事はない。
ただ、ちょうどその時顔の上から水が垂れて来た。

恐怖と不安で喉がカラカラになっていたために、俺は垂れる水を口で受け取る事にした。

どうやら飲める水らしい。

明かりはないが、足のほうに丸い穴があいていて炎のようなものが見えている。

なんなんだ。

足のほうが熱い。
少しでも遠ざけようと足を曲げてみると天井にひざがぶつかった。その拍子に、天井から水が勢いよく落ちてきた。

状況が掴めない。

混乱に陥った俺は逃げ出そうと暴れた。

しかし、そんなことをしてもただ天井から水が零れて来るだけだった。