重い扉がギギッと音をたてて開いた。

医者のような恰好をした男だった。

後ろには虎の入れ墨を彫ったゴツイ男。

医者のような男は言った。

「悲惨だな。串刺しになって死ぬなんて。脳天を一刺し。無情すぎる。」

入れ墨の男は言った。

「こりゃいいや。写メ撮ってネットに貼ろうぜ。」



「やめとけ。ばれたら捕まるぞ。」

「チッわかってる。冗談だっての。通じねぇやつだ。
それにしても、彼女を護るために必死になって笑えたな。おまえが守りたかった女はもう俺の女だったんだぜ?ダセェやつだ。」

入れ墨の男は、死体に唾を吐きかけて笑った。

「おい、出てこいよ。おまえの自称彼氏さんしんじまったぜ。」

そっと出て来た女は呟いた。

「やっと?
うわ…グロ……どうすんのよこれ。」