諦めよう。

彼女にはごめんしか言葉が見つからない。

一緒にあの世で幸せになろう。

自分勝手だって責められるかな。

だけどだけど…

水が落ちて頬を伝っている。

それ以上に涙が量をしめている。

何も見えないから多分だけど。

俺はゆっくりと目をつぶった。

現実と夢の区別もつかない時間が流れる。

またね。
さようなら。
ごめんなさい。
ありがとう。
ずっと一緒だよ。
行かないで。
好きよ。
なんでそんなこと言うのよ。
でも大好きなの。


彼女の言葉が蘇る。

あぁ、俺は愛されてた。
皮肉なものだな。こんな状況になって確認できるなんて。

う…ぅ…

呼吸もうまく出来ない。
溜まった水が鼻から入り込みむせ返る。

嫌だ……

いやだ!!
絶対に彼女を殺させはしない!

俺の命なんてどうでもいい。