俺の腕を引いて抱きしめた母さんはこう言ったんだ
『うちの子が申し訳ありません。こうなってしまったのは私のせいです。仕事ばかりで相手してあげられませんでした。私のことをどうこう言うのは構いません。でも、子供の前でそんなことを言うのはやめて下さい。子供だってちゃんと聞いてるんです。自分の子供の前でそんなみっともないことするのはやめて下さい』
俺を抱きしめながら、凛とした声で、そう言った
どこまで優しいんだよ…母さんは
そんな母さんの姿に圧倒されたのか、相手側の父兄は押し黙った
すると、黙っていた1人の生徒の母親が
「…そうね。私たちにも責任があるわ。子供は関係ないものね。たった1人の母親を悪く言われて平気でいられる子なんているはずがない。優心くんの心に傷をつけてしまった。謝って済むことだとは思っていないけど、謝らせてください。申し訳ありません」
深々と頭を下げる母親
それに続き、他の父兄、そして同級生たちも謝り始めた