「よし、次は一年生だね?はい、よろしく!」

「あ、はい!」

先に返事をしたのは光奈美だった。

「有谷光奈美です。よろしくお願いします!」

恥ずかしそうに言い、ぺこっと頭を下げる姿がどことなく小動物みたいで可愛かった。

「じゃ、最後お願いね!」

部長にそう言われ、私は立ち上がった。

「田崎波瑠佳です。和太鼓の経験はありません…。よ、よろしくお願いします!」

よろしくー!と先輩方の明るい返事にとても安心した。

まだ、部活に入ると確定したわけじゃなかったから、顔合わせと太鼓の基礎をやって終わった。