家にいれてくれると、温かいスープを出してくれた。

「ありがとうございます。」

と、私が微笑むと、少し照れくさそうにした。


スープを一口飲むと、ヤノウくんが話をきりだした。


「あの、女の人がいないってどういことですか?」

少し男たちはためらった。だが、ある男が語り出した。

「もう……5年かな。向こうに大きい城があっただろう?」

「はい。」

「あそこに私の妻…ここにいるみんなの妻や女の子の子供がいる。」

「自ら行ったんですか?何かの用事とか…」

「いや、違うんだ。突然いなくなったんだ。」 

「突然?」

引っかかったようだ。

「あぁ。夜のうちに。あの王様が来てから一週間後だったよ。王様はね、凄く若かった。務まるのかと思ったよ。でも、何か凄いものをもっているとか、全然感じられなかった。」

少し間をおき、

「あの城には何人もむかって、妻を子供を返してくれとはむかった。だが、、、殺された。」

私は血の気がひいた。足や手ががくがくと震えはじめた。
奴隷の頃を思い出したからだ。


「死ぬ直前に俺たちに残した言葉、いや、得られた情報は“妻が…おかしくなっている”だった。…つまり、何かされたんだ。だから、妻たちは……」

すると、再び雫がこぼれ落ちた。