「……離せ」


「ん?」

マール王がこちらを振り返る。

そして、拳をぶつけた。

「うわぁぁぁ!!」

彼は吹っ飛び、ユアはその場に落ちる。

ケホケホとむせている。


「て、てめぇー」

顔を拭いながら、立ち上がる。

「……。」

俺は怖くなかった。なぜなら、彼は弱かったからだ。