《翔side》
俺の席の隣の佐藤ましろ。

なんか…ほわーんてしてんだよな。

授業中とか俺の顔見てるし。

ちょっと仕返ししてやろーかなぁ。

ん?なんだ、ちょうど問題につまづいてんじゃん?

猿臂を持っている手をさりげなく握ってみる。

一瞬にして顔が赤くなるましろ。


いろいろ説明してみるけど、聞いてんのこいつ?

「聞いてんの?」

「えっ、あっ、うん!」

バレバレだよ。こいつ聞いてなかったんだな。

思ったままのことを顔にすぐ出すましろを見てると、なぜか。いやされる。


まぁ。別に恋とかには興味ない。

真っ赤っかのましろにあとは一人でとけといってから、俺は感情を隠すために前をむいた。


それから数日経ってから、ましろがニヤニヤしながら空を見てた。

バッカみたい。

でも、少しいじめてみたくなったから頭に手を置いてみた。

「痛っ‼︎って翔!なにすんのぉ!」

何って言われてもなぁ。

考えがつかない。

「いや、別に深い意味はないけど。」

真顔で言ってみた。

ましろは…ムスッと拗ねたような顔をした。

こいつ、おもしいのかもしんねぇ。


少し気になってきた。