「腫れもないし挫いた形跡もないな…
痛いのはどこらへん?
ちょっと触ってみるから痛かったら言って」


「あーそこ痛いかも」


「てかごめん、私のせいだよね?」


彼は私を山道から探し出してくれた
きつい練習後に足を酷使させたせいかもしれない
いくら強い人でも限界だってある
私のせいで大神くんが…


「別に先輩のせいじゃない
あれは俺の意思で行っただけ」


「…そっか」


「先輩が落ち込んでる。めずらし」


「…………」


「嘘だよ」


「えっ?」


「足が痛いなんて嘘」