大神くんの大きな手が
スッーと私の方へと伸びて


「ちょー心配した」


聞こえるか聞こえないかの声で
大神くんはそう言った


「…ごめん、でも私なら大丈夫」


でももし大神くんが来てくれなかったら
あのまま1人で山の中をさ迷ってたら

私、どうなってたんだろう
想像しただけでも怖すぎる


「先輩、もっかいキスしていい?」


「はい!?」


何を言うかと思ったら……
さすがバレー部一の問題児、いつも予測できない