「嘘でしょ?嘘だよね?」


私はとんでもないバカだ
あんなに何度も確認したのに
電池がなきゃ意味ないじゃんか!!

とりあえず落ち着こう
でもこんな暗い山の中で
冷静になった所でその後どうする?


ガサガサッー


「………っ!」


ちょっと待って
いま割と近くでガサガサ言ったよね?
幻聴でも夢でもないよね?
もしかしてだけどさ
………熊とかじゃないよね?
とりあえずもう


「にっ、逃げなきゃ……」


走り出そうとしたその瞬間ー


ガッー!


ぎっ…


「ぎゃああああぁあぁあ!!!」


私は何者かに腕を掴まれた