「なっ…」


私が大神くんを好きになる…?



「んじゃ、練習戻りますねー
あんまり俺の事考えすぎて
顔真っ赤になる次は、鼻血出さないように。ね?」


「…っ!」


大神くんはそう言って
してやったりみたいな顔をして走り去った
つまりは、言い逃げ的な?


「ぜっっったい好きになんてなるもんか!」


好きになったら負け、何がなんでも跳ね除ける!
後輩に、しかもあの年上キラー大神くんに
負けてたまるもんか!


「中村?おーい中村〜
ぜんっぜん聞こえてねーな……」


横にキャプテンが来て
声をかけられているのもつゆ知らず
私は夏合宿準備に没頭した