「かっ、帰る!!」


信じられない
信じられない
信じられない!!
頭の中で何度も否定しても
この事実だけは動かない
私の唇に残った大神くんの温もりが
それを証明している


「先輩待って」


「なっ、なに!?」


「他の奴には隙見せないよーにね
俺だからまだ止められたけど
もし俺じゃなかったら、先輩食われてたよ」


「わっ、わかったから……じゃあまた明日」



どの口が言ってんだ!!!
あんたがいま1番危険人物だっつーの!