「そーいえば中村、時間大丈夫?」


「えっ、もう20時!?」


どうして時間というものは
学校にいる時よりも、家でだらけてる時よりも
あっという間に過ぎるんだろう


「なんかあっという間だよなー
祭りが終わると夏の終わりを感じる」


「私も似たようなこと考えてた
楽しい時間ほどあっという間なんだよね」


「中村さ、俺と今日居て楽しかった?」


「えっ?」


そう言って野田くんは
不意に私の右手をそっと繋いだ
そしてその目は真っ直ぐに私を捉えている