「のっ、野田くん?」
私の体を引き寄せたのは野田くんだった
野田くんを見るなり
あのしつこい男はバツが悪そうに去っていった
「ありがとう野田くん」
一瞬期待してしまった
これが大神くんだったら、なんて
「つーかまじビビったわ
なんか絡まれてるなーって思ったら
まさかの中村だったからさ」
「夏美と来てたんだけど
ちょっと訳ありで別行動になりまして…」
「ほんっとあいつなら自由人だな
まぁあいつらしーけどさ」
「ていうか野田くん
誰かと祭り来てたんじゃないの?大丈夫?」
「いつものメンツで来てたけど大丈夫
なんか可愛い子探しするとか勝手に始まってさ
俺は興味ないから帰ろうとしてたとこ」
「へーそうなんだ…」
ほんっと男という生き物は全く…
「つーかさ、せっかく会えたんだし
ちょっと一緒にまわる?」
「うん…いいよ?」