『これから後夜祭をはじめまーす!
あと10分後に花火があがるので
みなさん校庭にきてくださーい♪』


時刻もあっという間に19時過ぎ
花火が始まる知らせの放送が
校内に響き渡った


「なんか終わりが見えないなー…」


片付けるものが多すぎて
私は1人教室で苦戦していた


「ていうか夏美遅っ…」


一方夏美と野田くんは
洗い物をしに中庭へと行っていた


「きっともう待ってる…よね」


一応大神くんと
花火を見る約束はしてるけど
あんな光景を見たあとだから
正直行きたくないなぁ
どういう顔すればいいかわかんないし


「中村」


「……?」


ふいに名前が呼ばれ
声がするほうを振り向くと