「なぁなぁちょっと聞きたいことあるんだけどよ…」
 
 
 
一条は突然口を開いた。
 
 
「なに?」
 
 
私は机で寝る体制のまま顔を上げて聞いた。
 
 
「あのさ…絶望の部屋って知ってる?」
 
 
 
!!
 
私は寝そべっていた腰が驚くと同時に起き上がった。
 
 
だがそれは私だけではないみたいだ。
澤田も真理ちゃんもその話を聞いてこっちを振り返った。
 
 
 
「やっぱり知ってるんだな…。
 
 
俺さ、絶望の部屋について色々調べてみたんだけどなんかおかしいんだよな…。」
 
 
「何が?」
 
 
 
「おっ、姫食いつくね。やっぱり気になる?」
 
 
「真剣に聞いてるんだから茶化さないで。それとその姫ってやめてよ。」
 
 
 
「まぁまぁ落ち着いて落ち着いて。」
 
 
落ち着いてられるわけないじゃない…
中学の同級生だけがみているんだと思ったらここにもみてる人がいたなんて…
 
 
 
「絶望の部屋ってのは高校3年生でおまけに人生に絶望してる奴が見る夢なんだって。
 
 
俺は別に絶望してるつもりもないしだいたい3年じゃないのになんで見るんだって話だよ。」
 
 
 「「「確かに…」」」
 
私達3人は声を揃えて言った。
 
 
確かにそうだ一番重要な絶望をしてるかしてないかも条件が一致しないのになぜかみんなが同じ夢を見る…
 
 
じゃあこれはいったいなになんだろ…
 
 
 
「それに調べたところここ20年近くは絶望の部屋と呼ばれるゲームは開催せれなかったって噂だし。」
 
 
 
20年ってことは…!?
パパとママの時に終わったのかな…。
 
 
 
どうなんだろ…。でもこんなこと聞けないし。
どうしたらいいんだ私
 
 
「まぁでも私達は3年じゃないから見てても気にするなってことでしょ!
 
 
たぶん今までも見てたけど気にしなかったのよねぇまな!」
 
 
 
「う、うん。そうなのかな…。
 
 
でもそうであってほしいかな…」
 
 
真理ちゃんの意見には賛成だ。
だけどなぜか私の心の中には不安がある。
 
 
だけどこれ以上この話題で突っかかるのも変だし何も言えなかった。
 
 
 
そして絶望の部屋の夢は日に日に近づく?と言う表現が正しいかはわからないけどどんどんひどくなっていった。
 
 
だが夢を見るだけで何かがあるわけでもなく1ヶ月がたってしまった。