「ねぇ澤田…。私いい場所知ってるんだけど一緒に行かない?」
 
 
「いいけど近いのそれ?」
 
 
「うーん…まぁまぁかな!
 
お金持って来てね!」
 
 
「金いるのかよ。まぁちょっと待ててとってくるわ。」
 
 
澤田家に入り5分ほどたったあと着替えなおして外にでて来た。
 
 
 
「歩きで行くのはだるいし単車で行くか…。」
 
 
そう言って単車を取り出し後ろに乗せてくれた。
 
 
私は道を指示して澤田を誘導した。
 
 
「着いたよ!!」
 
 
「いいところってここ…?
 
 
何もいいところって感じしないけどな。」
 
 
「何いってるの。ご利益あるんだからねこの神社。
 
 
パパも絶望の部屋に行く当日に親友の人とここに来て全財産入れてお参りしたらしいの。」
 
 
「そうなんだ…。
 
 
それよりまさか…全財産入れろとか言わないよな。。」
 
 
「そのまさかだよ!!
 
 
どうせ帰ってこれるかわからないお金なんて持ってても意味ないよ。だから入れちゃえ。」
 
 
「マジかよ…でもまぁその意見には一理あるし…。
 
 
神頼みってのも嫌だけど生きて帰って来た例が目の前にあるんだから神様でも信じますか。」
 
 
そう言うと財布の中にあったお金を全部賽銭箱に澤田は入れた。
 
 
「よし!
 
 
 
私達が無事帰って来られますように!
これで完璧だね。
 
 
じゃあ…どうする?」
 
 
 
「死ぬってどうやって死ねばいいんだろな…」
 
 
 
「そうだよね…。
 
 
ほんとに死んで大丈夫なのかな…。
そのまま死んじゃったりしないかな…」
 
 
さっきまでの笑顔は一瞬にして消えた。
楽しい時間は一瞬で終わるものだ。
なぜ私達が自殺志願者のように自殺の仕方を考えないといけないのだろうか?
そんな疑問を追い続けているとこのゲームに関してはきりがない。
 
 
だからやることはもう決まっている。
 
 
 
絶望の部屋に参加し2人で生き残りゲームを私達の手で終わらせてみせる。
これ以上同じ思いを他の人にさせない為に。
 
 
もう私は迷わない。
私のそばには頼りがあるかどうかはわからないけど澤田が居てくれる。
だから…もう私は下を向かない。
2人でここに帰ってくるまで。