『新庄、栞へ。
まずはこんな手紙を一也と同じで残したことを謝ります。ごめんね。
そして2人の為とは言え嘘をついてごめん。
 
 
このを2人が読めてるってことは無事2人は外に出れて私はもう死んじゃってるかもしれないけどそんなこと気にしないでね。私は栞と一緒にここに来たことを後悔なんてしてないしむしろ感謝してるよ。
 
 
そして新庄。あなたにも本当に感謝してるよ。
私はあなたの姿に勇気をもらった。
あなたは自分に自信がないかもしれないけど私にはカッコ良く見えたよ。
だから自分に自信を持ってこれからも生きてください。
私と一也なら大丈夫だからまたいつか会える日までずっと待ってるね。
 
 
だから私の分まで2人は幸せになって。
最後に今まで本当にありがとう。』
 
 
 
「ママ…これって…。
 
 
ママの親友の人…?」
 
 
「そうよ。
 
 
私の1番大事な人だったの…でも最後のゲームで死んじゃったの。
 
 
愛美。あなたの悲しい気持ちはママもパパもわかるわよ。辛い気持ちも泣きたい気持ちも…
でもあなたは真理ちゃんの分まで生きなければいけないの。それが生きたもののつとめよ。だから今は泣きたいだけないていいのよ今は…」
 
 
 
ママは私を優しく抱きしめてくれた。
 
 
 
私はママの腕の中で泣いた。
何も何もかも忘れたい。その一心で私はずっと泣き続けた。
 
 
 
パパは何かを思い出したかのように辛そうな顔で目に涙を浮かべていた。
 
 
私が泣き止むまで2人はそばに居てくれた。
心配ばっかりかけてごめんねパパ、ママ。
私頑張ってみるよ。
 
 
 
「ありがとう。もう大丈夫だよ。
 
 
私バカだった。2人の分まで生きなきゃいけないのに弱気になってた。ほんとバカだよね。」
 
 
「パパもそうだったんだよ。
 
 
ずっと助けられてばっかりで自分が嫌になった時もあった。でも今は幸せだ。だって大好きな家族と今こうしていられる。
それもこれも生きてこそ得られるものだったんだよ愛美。だから今の辛さはいつか得られる希望の試練だと思えばいいんだよ。」
 
 
 
「そうだね。ありがとうパパ。
 
 
私頑張るよ。」
 
 
 
パパとママと3人で部屋で和やかに話す中扉を叩く音がなった。