しばらく沈黙が続きみんなおのおのに頭を抱えて悩んでいた。
 
 
さっき呼ばれていた3人の夢選挙は終わったっぽい感じもしていて次のグループが呼ばれていたが私達の名前はなかった…
 
 
ホッとした反面複雑な心境になってくる中、一条が何かを閃いたような顔で手を叩いた。
 
 
 
 
「なぁなぁこのゲームで俺らのできることってさようするにみんなが一緒にならない確率をふやすことなんだろ?」
 
 
 
「そうだけど…それをできないから今悩んでるんでしょ。」
 
 
一条はあっさり言うがそんな簡単なものではないはず…
 
それができるなら今こうして悩んでないよ。
 
 
 
「立候補すればいいんだよ。
 
 
まぁそれはそれで運任せになるんだけど立候補した時に誰も選ばれなかったら1人ずつジャッジされるってことだろ?じゃあもしかしたら全員ここを出れる確率ができるんじゃね?」
 
 
 
みんながそれを聞いて一条の顔をハッとした目で見た。
 
 
確かにそうだ。
 
 
選ばれなかったら自分から1人ずつ立候補すればよかったんだ。
 
 
「一条冴えてるね!!
 
 
始めて役にたったじゃない!」
 
 
 
「始めてはよけいだって。
 
 
まぁこう見えて俺こっち系は頭回るタイプなんだよな。」
 
 
 
いける。
上手くいけばみんなで生き残れる。
 
 
 
私達の不安だった心の闇はたった一言で笑顔に満ちた。
 
 
「じゃあ次から早速1人ずつ立候補していこうぜ!!」
 
 
 
絶望という言葉はもう私達の心にはなかった。
 
 
誰もがこの時はみんなで生き残れる。そう思っていた。