「あの神崎さん君を選んだらなんでもゆうこときいくれるって言ったよね。」
 
 
 
「は?ふざけんなブス。
 
 
あんたなんかに触れられたらそれこそショックで死んじゃうわ。
だいたい私に気安く話しかけないでキモいから。」
 
 
 
「そ、そんな。約束したじゃないか。
 
 
酷いよ。」
 
 
 
私にはどちらも正しくは見えなかった。
 
 
欲に溺れた高田も嘘をついた神崎も両方やってることは変わらないんだから…
 
 
あんたら人を殺したんだよ。
それなのになんでそんな冷静なの。
 
 
 
「ねぇゼツボウさんだったけ。
 
 
選挙で私が残ったってことは私1抜けでいいのよね?」
 
 
 
「はい。確かに1抜けです。おめでとうございます。
 
 
 
 
ですがあなたはここで死にますけどね。」
 
 
 
「え?うそ。」
 
 
 
神崎はみるみる内に全身が膨らみ風船のようになり最後は大きくなりすぎて爆発した。
 
 
 
クラスのみんなは口を開けてその光景を見ていた。
無理もない。何が起こったのかも私達には全然わからなかったのだから。
 
 
 
生き残った神崎はなぜ殺されたのか?
悩む私にゼツボウの一言が脳裏によぎった。
 
 
「この夢の世界での嘘は厳禁」確かにゼツボウはそう言った。
 
 
嘘をつくとああなってしまうのか…
 
 
 
 
真実のみを語り3人のうちの1人だけを生かすそれが夢選挙ってことか…
 
 
 
「澤田、真理ちゃん、一条。ちょっと来て。」
 
 
 
「ど、どうしたのまな?」
 
 
「ここで嘘を付くとああなっちゃうんだよ。だから3人とも注意して。」
 
 
そうゆうことかと言った顔で3人はこっちをみて頷いた。
 
 
 
みんなで生き残りたい。
私はその一心だった。
 
 
 
「ありがとなひめ。」
 
 
「そうだな。感謝してるぜひめさん。」
 
 
一条と澤田は笑顔でお礼を言ってきた。
 
 
でも私はそんなみんなの顔を見てるとなんだか怖いはずのこのゲームも不思議と怖くなくなっていた。