「ようこそ絶望の部屋へ」
 
 
はぁぁぁっ。またこの夢か…。
 
 
 
ここ最近よくこの夢を見るようになった。
中学の頃のクラスのみんなもこの夢を見るって言ってたしなんだか正直いい気分ではない。
 
 
 
だからと言って私に害があるわけでもないからどうでもいいんだけどね…。
 
 
 
「まなみー。いつまで寝てるの。
 
 
もうご飯できたわよ。」
 
 
 
えっ…。
もうそんな時間!?
 
 
ちょっと寝るだけのつもりがこんな時間まで…。
 
 
はぁ。こんな生活してたらダメだ。
パパも昔は引きこもりだったってママから聞いたことがあったし人間変われるもんだなって思うよ。
 
 
パパはしっかり働いて私達家族に優しいし私はパパのことが大好きだ。
 
 
ママも友達みたいになんでも話せるしとってもいい母親だと思ってる。
 
 
まぁでもいらないと言えば…
弟の一哉ぐらいかな…。
生意気で偉そうだし可愛げもない。
ほんとムカつくのよね。
 
 
 
そして私は新庄愛美。
友達からはよく変わってるって言われるけどそんな自覚は一切ない。
 
 
 
「まなーみーー。早く起きなさいって言ってるでしょ。
 
 
ご飯冷めちゃうよ。」
 
 
 
 
「はーい。今いくから待ってて。」
 
 
 
そうこれが普通で平凡な私の日常。
 
 
 
こんな楽しい毎日がいつまでも続けばいいと思ってた…
あの日が来るまでは…。