「この手紙、差出人は全部シノノメさんじゃないの」
「え!?」
あの時シノノメさんは、自分が出した手紙は一通だけと言っていた。なのに、今おばあちゃんは全ての手紙はシノノメさんからだと言う。
食い違い。手紙に起こる、矛盾。
「おばあちゃん、ちょっとその手紙くれないかな」
「なんだか気味が悪いねえ。キョウコちゃん、渡していいのかい」
「確かめたいことがあるの。だからお願い。ちょうだい」
おばあちゃんは渋々私にそれを渡し、コタツのなかにいたリリを撫ではじめた。
私は自分の部屋へと入る。大量の手紙を右手でかかえ、左手でドアを開けて。
殺風景な部屋の隅にある、勉強机にそれをおく。全部茶色い封筒。一応全てに私の名前が書いてあった。そしておばあちゃんの言う通り、差出人のところには「シノノメ カズマ」の名前以外はなかった。
椅子に座り、手紙の内容を確かめていくことにした。
「え!?」
あの時シノノメさんは、自分が出した手紙は一通だけと言っていた。なのに、今おばあちゃんは全ての手紙はシノノメさんからだと言う。
食い違い。手紙に起こる、矛盾。
「おばあちゃん、ちょっとその手紙くれないかな」
「なんだか気味が悪いねえ。キョウコちゃん、渡していいのかい」
「確かめたいことがあるの。だからお願い。ちょうだい」
おばあちゃんは渋々私にそれを渡し、コタツのなかにいたリリを撫ではじめた。
私は自分の部屋へと入る。大量の手紙を右手でかかえ、左手でドアを開けて。
殺風景な部屋の隅にある、勉強机にそれをおく。全部茶色い封筒。一応全てに私の名前が書いてあった。そしておばあちゃんの言う通り、差出人のところには「シノノメ カズマ」の名前以外はなかった。
椅子に座り、手紙の内容を確かめていくことにした。