「……ないか」
一瞬、私のなかに昨夜の「ヤツ」の存在がよぎったが、まあそれはない。今は朝。外は明るい。そんな明るいなか、堂々とストーカーだと疑われるようなことをするドアホはいない。……いや、いるのかもしれないけれど。
私は再び廊下を歩き、また玄関のドアと顔を合わせる。扉一枚でできる、人と人との壁。壁を開かなくては。寒気はまだおさまらない。開けない方が、いいのだろうか。いや、何ビビってるのよ私!
もう余計なことは考えず、ドアを開く。
勢いよくドアを開けたつもりだったけれど、ドアはゲームのエンディングのようにゆっくりと開いていく。
徐々に差し込む光。現れる人影。
「ああ、どうも、こんにちは」
相手が発した言葉に、私の体がビクンと跳ねる。
怖い怖い怖い!! 顔をあげられない……。
「どうしました?」
ねえ、もうこれ以上アンタ喋らないでよ! 心のなかで叫ぶ。
夢のなかで聞いた、ストーカー野郎の声と同じ声の持ち主だった。
一瞬、私のなかに昨夜の「ヤツ」の存在がよぎったが、まあそれはない。今は朝。外は明るい。そんな明るいなか、堂々とストーカーだと疑われるようなことをするドアホはいない。……いや、いるのかもしれないけれど。
私は再び廊下を歩き、また玄関のドアと顔を合わせる。扉一枚でできる、人と人との壁。壁を開かなくては。寒気はまだおさまらない。開けない方が、いいのだろうか。いや、何ビビってるのよ私!
もう余計なことは考えず、ドアを開く。
勢いよくドアを開けたつもりだったけれど、ドアはゲームのエンディングのようにゆっくりと開いていく。
徐々に差し込む光。現れる人影。
「ああ、どうも、こんにちは」
相手が発した言葉に、私の体がビクンと跳ねる。
怖い怖い怖い!! 顔をあげられない……。
「どうしました?」
ねえ、もうこれ以上アンタ喋らないでよ! 心のなかで叫ぶ。
夢のなかで聞いた、ストーカー野郎の声と同じ声の持ち主だった。