その男は2人組の男たちをあっという間に地面にたたきつけた。

 その早さに驚いたあたしは声も出ない。

 「…っ…ぃってぇ…」

 ナイフを持っていた男がのそっと起き上がった。

 「亮さんにちくってやるからな」

 そう言い残して右足を引きずりながら行ってしまった。

 亮さんって誰だよ。

 あたしには関係ないけどね。