「調子のってんのはあんたらでしょ」 あたしのこの言葉が気にくわなかったらしく男はナイフを振りかざした。 あたしは目を閉じそろそろ降ってくるだろう刃物を待っていた。 でも、ナイフがあたしに降ってくることはなかった。 なぜなら、みたこともないあたしと同じ高校のブレザーを着た、茶髪に黒いメッシュが入った男が、後ろからナイフを持っていた手を抑えていたから。