早紀にとって、初めての経験だったが、光輝の愛情と優しさで早紀は心は満たされていた。

もちろん、痛さは辛かったけれど、愛する気持ちのほうが勝ったのだった。

早紀と光輝は、お互いのぬくもりを感じながら、抱き合った。


「早紀、ありがとう。」


思わず光輝の口からついた言葉だった。


「ううん。」


そう早紀が答えた。

光輝は、早紀をギュウッと胸に抱き寄せた。

早紀は、そんな光輝の力強さに身を任せるのが、自分でもホッとできる空間だった。