「あ~着いた!」


と光輝がエンジンを止めながら、のびをしたのち言った。


「お疲れさま!」


と早紀が声をかけてくれた。

光輝は、早紀の優しさが手に取るようにわかり、とても嬉しかった。

二人は、微妙な距離を保ちながら水族館めざして歩いた。


光輝は、今まで両手では収まらない人数の女性と付き合ってきたが、こんな感情を持ったのは記憶になかった。

早紀は早紀で、光輝がすぐに手出しする軽い人間だと思っていたので、ちょっと安心した。