「そうだったの・・・実は、あとで知ったのですが・・・私あの日に鎌倉へ行ったのをとっても後悔していたのです。」


と早紀は心の奥にしまってあった言葉を言った。


「どうして?」


と和輝はもちろん聞いた。


「うん・・・友達から聞いたんだけど・・・鎌倉ってデートコースにすると別れるって・・・」


という早紀に和輝は、


「へ~そんな迷信があるんだ?」


と言うと、早紀自身の心のわだかまりを吐き出すように、


「ええ。だから、私はあんな形で光輝との別離があったんだと今まで思っていたの・・・でも、誰にもこの事を話せる人がいなくて、とても辛くて・・・」


とまで言うと、早紀は自然と涙が溢れてきてしまった。