そういえば、もうすぐ光輝が亡くなってから、一周忌を迎えるんだな~と思っていると、


「どうした?」


と山本さんが心配そうに顔を覗き込んだ。


「いえ」


と早紀は言いながら、首を思いっきり横に振っていた。

そんなことを話してるうちに、早紀の自宅の最寄り駅に到着した。


「あ、山本さん、ありがとうございました。」


と早紀は丁寧に頭を下げると、


「ちゃんと自宅まで送って行くよ!」


と山本さんが言った。


「いえ、ココで大丈夫です。実は駅のすぐ近くなので・・・」


と早紀は答えた。