そんな返答に山本はちょっと笑いながら、


「じゃあ、今夜よかったら一緒に夕食でも食べない?」


と誘われた。早紀は目がてんになった状態だったが、頭だけは縦に振っていた自分を不思議に思った。

きっと、山本さんが誰かを思い出させる懐かしさも手伝ったのだろう・・・


「じゃあ、駅の近くの‘マロウド’というお店で待ってて!」


と山本さんは言い残して、コピー室から出て行った。