友那の家の冷蔵庫を漁りながら、『何にもないなぁ』なんて呟いてみる。 振り返ると、友那は額に手を持っていっていて。 気にするように額をさすったりして。 「友那明日病院行っておいで?」 「大丈夫、痛くないから」 今日仕事場で頭をぶつけたって。 彼女は『事故だ』って言い張るけど。 前髪で隠された額を、彼女はさっきから気にしていて。 『見せて?』 って言うけど恥ずかしがって見せてくれない。 「病院に行くと心配させちゃうもん」 仕事仲間に…。 彼女はそう心配しているらしい。