高島先生は、蒼がさっき座っていたところに腰をかけてから 「おはよ。 ……目ぇ真っ赤。泣きすぎ」 そう言って微笑んだ。 高島先生の中に握られていたペンが、白衣のポケットにかけられると 「単刀直入で悪いんだけどさ…。 一回熱計ってくれる?蒼先生から頼まれてるから」 「イヤぁっ」 椅子を引いて後ずさりしようとしても、高島先生の手は私の右腕を捕らえて。 「……季蛍、……いつまでもそうじゃ俺も怒るよ」 「………ヒッグ」