あの日も確か、梨伊弥とぶつかって…。


「なぁ、守里。ぶつかってきたの守里だから、俺の質問にYesかNoで答えてね?」

そう、言われた。

「う、うん。」

私は不思議に思ったけど、ぶつかったのは悪いと思い、聞くことにする。


「俺、守里が好き。俺と付き合って?」

そう、言われたのだ。


私は夢かと思って口を開けなかった。
泣きそうになって必死に俯く。

「返事は?ほら、YesかNo。早く。」

そう言いながら梨伊弥は私の顔を上げた。


「…っ、私も梨伊弥が好きです。Yesに決まってるじゃん!!」


やっとのことでそう返した。