「――――――ん。あおいくん。向葵君!」

誰かに肩を揺すられ目が覚めた。
周りを見渡すと弁当を食べてる奴がチラホラ。


…ッチ。
こっちは寝てんのに、起こしやがって。

俺を起こしたのが女子と気づいて更に不機嫌になる。

「神崎向葵!悠斗って人が呼んでる」

え…悠斗が?
てか、起こした人って夏奈だったのか。
まぁ不機嫌なことには変わりないけど。

悠斗のいるところまで行き、

「なに?なんか用?」

声を低くしていった。

「怖いっつーの。っあ、聞いてくれよ!」
「は?嫌に決まってんだろ」

どーせ、夏奈のことだろ。
コイツ話長いから聞きたくねぇんだよ。

「…藤井さん、やっぱ可愛いんだよ~ちょっと天然なとこが。でさ~ペチャクチャペチャクチャ、あーだこーだ―――――」

無視するんじゃねぇ!!!
お前うるせーし話長いって言ってんだろ…!

「…中庭。」
それだけ言うと悠斗もわかったみたいで喋るのをやめて2人で中庭に向かった。