バァンッ…

「爽牙!!」

あたしを強く抱きしめ、

「夏奈っ。会いたかった」

胸がギュゥってなる。
ずっとこうしたかった。最初の1ヶ月はなんとか我慢できた。
頑張ってるんだから仕方ないって。

「あたしもだよっ!ずっと会いたかった」
「本当に、ごめんな。」

もう大丈夫なのに。
今までの寂しさなんて多分どっかに飛んでった。

大げさかな…?
でも、本当にそれくらい寂しかったんだよ。

「家、入る?」

なんとなく言ってみたけど…

「いや、もう帰るよ。夜なのに悪かったな」

やっぱり。そうだよね。

まだ一緒にいたい気持ちを我慢して家に戻った。