「この前ユウキがちゃかしてケンを怒らせて、たいへんなことになっちゃったけど、私、ユウキの提案、捨てたものじゃないって考えてる。たぶん、このクラスのほとんどの人が冷やかし半分で、ケンとコウの音楽室での練習を聞きに行ったことがあるはずだよね」
一瞬クラスがざわめいた。
「私もそうだよ。みんなと一緒。おんなじ気持ちでのぞきに行ったわ」
アキは大きく深呼吸した。
「コウのピアノを聴いたなら、みんな感じたことは同じだと思う」
それぞれが自問自答していた。
「タンポポの子があそこまで弾けるなんて誰も想像してなかったでしょ」
しばらく沈黙が続いた。
突然、サオリが立ち上がった。
「私、ピアノ歴八年だし、結構自信もってたんだけど、あの子の演奏を聴いて自分の才能のなさを認めるしかなかった。はっきり言ってへこんだわ」
ケイタも続いた。
「俺馬鹿にするつもりで行ったんだけど‥‥。俺、ピアノとか習ってないからよくわからないけど、あのピアノを聞いたら涙が出たんだ。恥ずかしいから今まで誰にも言わなかったけどな」
二人の発言をきっかけに、次々と続いた。
誰も同じ気持ちだった。
誰もがコウのピアノを認めていた。
一瞬クラスがざわめいた。
「私もそうだよ。みんなと一緒。おんなじ気持ちでのぞきに行ったわ」
アキは大きく深呼吸した。
「コウのピアノを聴いたなら、みんな感じたことは同じだと思う」
それぞれが自問自答していた。
「タンポポの子があそこまで弾けるなんて誰も想像してなかったでしょ」
しばらく沈黙が続いた。
突然、サオリが立ち上がった。
「私、ピアノ歴八年だし、結構自信もってたんだけど、あの子の演奏を聴いて自分の才能のなさを認めるしかなかった。はっきり言ってへこんだわ」
ケイタも続いた。
「俺馬鹿にするつもりで行ったんだけど‥‥。俺、ピアノとか習ってないからよくわからないけど、あのピアノを聞いたら涙が出たんだ。恥ずかしいから今まで誰にも言わなかったけどな」
二人の発言をきっかけに、次々と続いた。
誰も同じ気持ちだった。
誰もがコウのピアノを認めていた。