「ただし、万が一ってことがあるわ。もしコウが出演できなくなっても、ステージに穴が開かないように、代役を用意しておいて」

代役は僕がやればいい。

これで沢村の条件はクリアできた。



そしてコウの練習は僕がマンツーマンで行なうことになった。

であれば、まず僕がピアノのパートをマスターして、コウに聞かせなければならない。

僕はまず自分自身に楽譜を叩き込むことにした。