「おばさん、いいよね。私に任せてくれるよね」

突然思いつめた表情に変わったアキにコウの母はすっかり戸惑っていた。

「アキちゃん‥‥」

コウの母は信じられないといった顔でアキを見つめる。

「おばさん、八年前に私に言ったでしょ。コウのことプロデュースしてって。私ずっとこのときが来るのを待っていたの」

アキは興奮のあまり、頬が火照るのがわかった。

唇が乾く。

麦茶を一息に飲み干した。