神楽 雛子(かぐら ひなこ)は名門お嬢様学校に通う17才だ。

雛子の父は、茶道の家元で、政財界にも顔のきく大物だ。

母親は、雛子が7つの頃亡くなっていた。
それゆえ、父は一人娘の雛子を何よりも大切にしていた。

雛子は、世間で言う美少女だった。
腰まで伸びた漆黒の髪・大きく潤んだ黒真珠のような瞳・真っ赤な苺のような唇・それらを引き立てる透き通るような白い肌・身長はそれほどなく155cm・スラリと伸びた手足・華奢な体とは反対に胸だけは大きめだ。

どこを取っても、雛子は完璧な容姿をしていた。


お嬢様というぐらいだから、英才教育も十分されていて、一通りの習い事は完璧だったが、なぜか運動だけは苦手だった。