帰りつくと、子供と共に、お風呂に入る。

日課になっていた。

お風呂から上がると、おめかしをする。

まだ、20歳の雛子は、子供がいるなんて見えない。

変わらずの美貌

少し、色気が増したようだ

薄紫のドレスは、大胆に胸元が開いている。

きらびやかなネックレスとピアスをする。

指には桜華に貰った婚約指輪と結婚指輪を両方付けている。

いつもは婚約指輪を、シルバーのネックレスに通し首から下げている。

ドレスアップすると、エントランスに降りていく。

ちょうど帰った桜華がにこやかに待っていた。

階段の下近くまで来ると、桜華の手が雛子に差し出された。

その手を取り、階段を降りる。

「綺麗だよ…」

今日は結婚記念日。

二人きりでデートだ。

桜華の唇が重なった。

その時だった。

いきなり、桜華の足に何かがぶつかった。