_____ずっと、忘れない。



遥架「よ、澪。」
カーテンを三分の一くらい開き、覗く。窓の向こうに、幼馴染の澪が欠伸をしてこっちを見ていた。
澪「おはよ、遥架、ところでさぁ、カーテン全開にしなよ。爽快だよ?」
澪がにっこり笑う。
遥架「ん、そーする。」
サッとカーテンを開ける。日差しが眩しくて、思わずぎゅっと目を閉じた。
澪「あっはは、その顔、すっごい可愛いよ遥架。」
遥架「…すぐ、迎え行くから。」
日差しを防ごうとカーテンを半分閉めながら言う。
澪「…ん、わかった。」
澪の顔が少し赤くなった。
澪がカーテンを閉めた。きっと、着替えるから閉めたのだろう。
澪とは八年間ずーっと一緒に過ごした。
親同士の仲も良かったので、出かける時は大体一緒だし、互いに一緒にいるのが楽しくて、いつも二人でいた。
家が隣だし、席も隣り。そうやって、いつも自然と一緒になった。
そんな彼女のことを、俺はいつも好きで好きでたまらなかった。
でもうまく気持ちを伝えられず、友達のままでいる。
そんな日々が、続いてくれると思っていた。でもそれは、大きな間違いだった。