「初瀬川君」

「もう蓮でいいから」

「あ、いいの?」

「ん」

「ありがとうございます」

「敬語もなしで」

「え、いい「いいの」

ずばっと言われて、黙って頷いた。

「蓮君。あのさ、これ早く終わらせよう」

「だな」

椅子に座って、ホッチキスで資料を止めていく。

男の子2人って、窪野さん以外ないなぁ…。


「名前、何?」

「私?」

「お前以外にここにいないし」

「あゆみだよ」

「ふぅん」

「蓮君って、頭いーの?」