準備室に呼ばれると、大量の資料があった。


「これ、ぱっちんしておいてくれる?」


先生がそういうと、ホッチキスを置いた。


「はぁ…」


先生が出て行くと、


「めんど」

小さく呟く声がした。


「えと、初瀬川君。ありがとう」

「何が」

「ノート」

「あぁ」

「うん」


俯くと。


「キミってさ、自分だけが特別だと思わないほうがいいよ。

段々馴染んでいくと、

特別扱いもなくなるから」


「あ、ありがと」

「…変わったやつだな」

「え?」

「何でもない」