「…大丈夫だよ。

この学校はとても平和だよ。


この前、文化祭で来たとき平気だったろ??

仮にもあゆちゃんが苛められるなら、俺が助けてあげるから」


優しい瞳で、微笑んでくれた。

「…窪野さん。ありがとうございます」

泣きそうになるのを堪えて、門を通った。


その時、見覚えのある人がいた。

「おっ、あゆみちゃんー!!」

「大地クン」

「覚えててくれたんだー」


向こうから、赤茶の髪の人が走ってきた。


「俺も手、繋ぎたいー」

「いいですよ」

「大地は子供かよ…」


窪野さんは呆れ顔だった。