「じゃあ藍っ、あの乗り物のろ!」

「おー」


ジェットコースターに乗ったり、コーヒーカップを回したり。

藍はとても疲れてそうだったけど、
いつもより笑顔が見えた。


「ったく、お前すげー体力もちなんだな…」

「え??こんなんでも、全然疲れてないよ??」

「うぇー…」

「ねぇ、藍」

「んあ」

「私の知らない世界は、こんなにも綺麗なんだね」


見たことのない、景色ばっかり。

外に行くことは土日以外は禁止されてた。

お兄ちゃんは心配症だから、外に1人では出せないって。

「まだまだだ。お前が見てない世界は、もっとある」

「…うん」

「だから、ほら。行こうぜ」