そして、2人で朝ご飯を食べ終わると。
「どこ行きたい??」
「藍の好きなところに連れて行ってよ」
「んだよ。俺はどーでもいいだろ」
「どうでもよくないよ。藍の好きなトコ知りたい」
「…そっか」
少しだけ切なそうな、表情をしていた。
「藍?」
「なんでもない。じゃあ遊園地行くぞ」
「遊園地って何?」
「……何か乗り物がいろいろあるとこ」
「なるほど…」
「お前、服とかあんまり持ってないだろ。先に服屋行くぞ」
「ありがと。ねぇ、藍」
「ん?」
テレビの音が静かに聞こえてくる。
朝の光がとても眩しい。
「私、バイトしてみようと思う」
「バイト?」
「うん。やっぱり私も自分でお金を、持っておきたいの」
「お前らしいけどよぉ。その脳みそで大丈夫なわけ?」