繋いだ手のひらを離さず、空を見つめた。



「…ちゃんと産むから。それまで生きて見せるよ」



今だってこんなにも元気なんだ。


病気なんかに負けない。




「…あゆみ。ごめんな、俺は何も出来なくて」


悲しげに俯くそらを見て、私は微笑んだ。


「そらがいてくれるだけで、私は幸せだから」


それだけを言って、目を閉じた。



「私はちゃんと生きてるよ…」


「あぁ」




そらは安心したように、声のトーンを下げた。



「そうだな。あゆみはちゃんと生きてるな…」